「平に清らにかうらみて」第16回の掲載でございます。
前回は「かうらみて」のアイデアを思い付いたいきさつなどを書きましたが、「衆人環視の中で宇宙船が着陸する」という発端からどのようにして「かうらみて」の設定になったのか。
細かいところは忘れましたが、宇宙連邦の中心国家をどうするか、と考えて、議会制民主主義国よりも王国の方が中心軸がわかりやすいし、できればアクション要素も盛り込みたい、と頭の中でごろごろと話を転がしていました。

前回も話に出した星新一さんの著作で、私がアイデアを考える時のバイブルみたいにしている本がありまして、千編以上のショートショートを書いた星さんの没になったアイデアメモを公開して色々語るというエッセイなのですが、そこに「暗殺されるために存在する元首」というネタがあるのです。
そんなところからアイデアを膨らませて「テロリストに狙われまくる王女様と、それを守るガーディアンズ」という「かうらみて」の設定を固めていったんですね。
そんなこんなで設定もキャラも作って無事に第一話を公開したのですが、その13日後に皆さんもよくご存じの衝撃的な要人暗殺テロ事件が日本で起こってしまいまして、果たしてこのまま進めていいのやら結構戸惑いがありました。
先の展開で王女様がモロに銃撃を受けるというシーンもありましたし。
とはいえ創作物の漫画を描くのにいちいち現実の出来事で右往左往しすぎるのもどうかと思いますし、そのテロから要人を守る人たちの話だからということで、内容を変える事なくそのまま進める事にしたのです。
なんか世の中色んな事がありすぎて、事実は小説より奇なりとはよく言ったものですが、やっぱり現実は平穏が一番ですね。(^^;
それでは本編お楽しみくださいませ。
ラベル:平に清らにかうらみて 日々の戯言